おねしょナビ

おねしょをトレーニングでなおすのは難しい

寝ているときに分泌される「抗利尿ホルモン」と「膀胱の容量」がポイント!

「おねしょはなぜ起こる?」でお伝えしたように、おねしょの原因についてはまだ完全に解明されていなかったり、原因には複数のことが考えられるため、「こうすればおねしょは治る」という決定的な方法はありません。

昼間のおしっこやうんちの自立はトイレトレーニングが必要です。しかし、夜のおねしょは眠っている無意識のときにしてしまうものなので、トレーニングや本人のやる気で改善できるものではありません。夜間のおしっこの量を減らす「抗利尿ホルモン」を自分の意志で分泌することはできませんね。

おねしょがなくなるためには、十分な「抗利尿ホルモン」の分泌と、寝ている間に作られたおしっこを溜めておけるだけの膀胱の容量が必要です。

生後6カ月くらいまでの赤ちゃんは昼夜問わず、眠ったり起きたりしていましたね。この時期は膀胱におしっこが溜まると、反射的におしっこを出していました。

生後6カ月を過ぎるころから、少しずつ、寝る時間が午前と午後のお昼寝と、夜の睡眠という3パターンに変わり、夜に睡眠がまとまり、日中は起きているという生活のリズムがついてきます。すると、夜の睡眠中に分泌される「抗利尿ホルモン」がだんだんと増えてくるのです。

専用の夜用キッズパンツをじょうずに利用しましょう

「抗利尿ホルモン」は、睡眠のリズムがきちんと整うことで増えていきます。夜、安心してゆっくり眠るためには、夜間はおむつなどをするのもよいでしょう。「子どもが、赤ちゃんみたいだからおむつはイヤ!」という場合は、子どもの自尊心を尊重して、オヤスミマンのような夜用キッズパンツを利用するのもいい方法です。

昼間のおむつがまだはずれていないのでおむつをして眠らせているけれど、夜はおしっこの量が多くてモレてしまうという場合も、夜用キッズパンツは昼間用のおむつよりも吸収量が多いので、利用してみると夜のおしっこモレが防げるかもしれません。

監修:

昭和大学医学部小児科学講座 教授

池田裕一先生