おねしょ対策
おねしょ日記をつけてみよう
子どもと一緒に日々のおねしょの状態を記録しましょう
おねしょ日記をつけると、毎晩のおねしょの状態を確認できたり、夜尿症が心配で医師の診断を仰ぐ際におねしょのタイプや、重症度を判定するのにも役立ちます。
そのため、なるべく正確に詳しく記載することが大切です。
できれば、お子さま自身にも手伝ってもらいましょう。子ども用のカレンダーやノートを準備して、うまくいった日とそうでなかった日、朝のおしっこ量や夜の水分量を記入するようにしましょう。うまくくいったときは大好きなシールやはなまるをつけてたくさんほめてあげてください。トイレトレーニングのときと同じですね。
●準備するもの
おねしょ日記をつけるために、以下のものを準備しましょう。
- 1)計量カップ
- 1回ごとのがまん尿量を測定するために計量カップを用意します。計量カップでなくても、プラスチックカップやコップ状に切り取ったペットボトルに50ccおきに目盛りを書いて使うのでも大丈夫です。
- 2)おむつや夜用キッズパンツ
- 夜間尿量を測定するためにおむつや夜用キッズパンツを用意します。お子さまの体格が大きい場合やサイズが合わない場合は、おねしょシーツでもかまいません。
- 3)計量計
- おむつや夜用キッズパンツの重さを測るために用意します。最初に、使用する前のおむつや夜用キッズパンツの重さを量っておき、濡れたおむつの重さを量ることで、おしっこの量を測定します。500g程度まで測れるキッチンスケールなどがよいでしょう。
●日記のつけ方
おねしょ日記には以下の内容を記録していきます。
- 1)がまん尿
- 幼稚園や保育園から帰った後、家でおしっこをなるべくがまんさせ、もうダメだ、というときの尿量を測定します。
- 2)夕食から寝るまでの水分摂取
- 夕食時から寝る前までに摂取したおおよその水分量を記入してください。
- 3)服薬と点鼻の有無
- お薬の服用、もしくは点鼻(スプレー)した日に◯を記入してください。
- 4)夜尿の有無
- ×=夜尿があった場合
△ =夜尿したあとで、自分が目覚めた場合
◯=朝まで夜尿をしなかった場合
◎ =自分で目覚めてトイレに行った場合 - 5)夜尿の回数
- 一晩の夜尿の回数を記入してください。正確に回数が分からない場合は、おむつの重さやパンツの濡れ具合を参考に判断してください。
- 6)寝具の濡れ具合(おむつを使用していない場合)
- 多=シーツまでぬらした場合
中=パジャマまでぬらした場合
少=パンツにシミ程度濡れた場合 - 7)おむつの重さ(おしっこの量)
- おむつを使用している場合は、おむつの重さ(濡れたおむつの重さから使用前のおむつの重さを差し引いでください)を記入してください。
- 8)起床時の尿量
- 朝起きたらトイレでおしっこをさせ、その時の尿量を計量カップで測定し記入します。出なかった場合は0と記入してください。
- 9)一晩の尿量
- 「おむつの重さ」と「起床時の尿量」の合計を記入します。
- 10)特記事項
- その日の体調(風邪気味や鼻炎、花粉症など)や特に気になったこと、他のお薬の服用などがあれば、特記事項に記入してください。
おねしょ日記をつけていくと、「おねしょの回数が減ってきたな」とか、「朝起きたときにたくさんおしっこが出たから、膀胱が大きくなってきたな」など、お子さまの成長が見えてくると思います。日によっておしっこの量が違ってくるので、お子さまの夜間飲水量や塩分量などをコントロールをしてみましょう。記録の方法や結果についてわからないことがあれば、担当医に相談してみてください。
監修:
昭和大学医学部小児科学講座 教授
池田裕一先生